維新の議員定数削減に騙されるな 「身を切る改革」は他人の身を切る利権誘導

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維新の議員定数削減案に騙されないでください

10月17日の共同通信
 日本維新の会の吉村洋文代表は17日のフジテレビ番組で、自民党との連立政権樹立に向けた政策協議を巡り、
年内の国会議員定数削減を明記する形で合意できなければ連立は組まない方針を明言した。

「定数削減は連立の絶対条件だ」と述べた。比例代表の定数減が念頭にあると示唆した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ec3e05f2e3d2fe1041cc51a8f6a34878a93190c8

維新は衆参両院で議員数を1割削減することを掲げている

衆議院に関しては、小選挙区ではなく比例代表の数を削減することを示唆している

小選挙区をなくすと、例えば都会で選挙区を減らしたら1つの選挙区の人口が多くなりすぎて一票の格差が大きくなるし
地方で選挙区を減らすと選挙区の面積が広すぎるし、地方選出の議員の割合が減ると、地方軽視がさらに進んでしまう

だから小選挙区を減らすのは難しいので、比例代表を減らす方が簡単だ

■これは維新の巧妙な罠

維新は大阪の小選挙区で強いから、小選挙区を維持して比例を減らしたほうが、相対的に強くなれる

逆に比例頼みの公明・れいわ・共産・参政とかは壊滅的ダメージ

去年の衆院選挙の結果を見ても、比例より小選挙区の議席が多いのは、自民・立憲・維新だけ

国民のために身を切る改革とか言いながら、実際には自分たちに有利なように、他人の身を切る
これって維新の得意技

絶対に騙されちゃいけない

維新の藤田共同代表が、参政党も定数削減に賛成してるとか勝手に言ってるが、

参政党は神谷さんがすぐにXでポストしてたけど、中選挙区制に戻しての定数削減なら賛成できると
そして、参政党が議員定数削減に賛成するのは、議員1人あたりの政策秘書の数を増やすため

ここを一緒にしてはいけない

■なぜ小選挙区制がいけないのか

・死に票が多すぎて民意を反映できない

・各選挙区に各党から1人しか立候補できないので、誰を公認するかの公認権をもつ執行部に逆らえなくなる
 特に自民党では党内独裁体制が強まって、派閥の力学で政局が左右されてしまう

この小選挙区・比例代表制にしたのは、日本新党の細川護熙首相と、当時の自民党の河野洋平総裁
この2人の対談で、やっぱり失敗だったねとハッキリ言ってる

特に、もう少し比例代表の枠を増やしたかった。小選挙区を減らして比例を増やしてれば、ここまで弊害は大きくなかったと言ってる

維新案は、その逆で比例を減らそうとしてるんなら、小選挙区制の弊害をさらに大きくしてしまう

■そもそも日本の国会議員は、全然多くない
個人的には、むしろ増やすべきだと思ってる

衆議院(下院)の議席数は

⚫︎日465議席
⚫︎独598議席
⚫︎仏577議席
⚫︎英650議席
⚫︎伊400議席
⚫︎加338議席

人口100万人あたりの下院議員数

イギリス約21.1人
フランス約14.3人
カナダ約11.1人
イタリア約10.3人
ドイツ約9.7人
日本約5.8人
アメリカ合衆国約1.3人

ヨーロッパに比べれば、日本の議員数は断然少ない

もっと少ないのはアメリカだけど、アメリカは秘書の数が多い

日本は各議員に政策秘書2人と公設第一秘書1人の3人分の給与は国から支給されて、それ以上雇う場合は自腹

アメリカは、政策スタッフも事務所スタッフもすべて国費で給与が支給される
上院議員は人数制限なし
下院議員はフルタイム18人、パートタイム4人まで

上院議員の平均スタッフ数は約30人らしい

これだけのスタッフがいるから、議員の数が少なくても政策立案能力は十分に確保できる

■国会議員の仕事って、官僚を使いこなすこと
実際にお役所で実務をやってるのは官僚だから、官僚からデータを貰って、官僚に働いてもらう

官僚には官僚組織内での思惑とか色々あるわけだから
国会議員が官僚のレクチャー通りに動いていたら、民主主義と言いながら官僚独裁国家と変わらない

古代中国の宦官政治みたいなもん

そうならないために、国会議員は官僚と同等以上の政策調査力を持たなきゃいけないわけで、
まず単純に国会議員の数を増やして政党の力を高めることと、一人あたりの負担を減らすこと
国会議員を支えるスタッフを増やしてサポート体制を強化すること

この人件費が多少かかったとしても、それで国民のための政治が行われると考えたら、安いもの

逆に、ここをケチって削減するのは、民主国家の自殺行為

安易に「国会議員減らせ」っていう人は多いけど、国会議員の数が減るほど、あなたの声は政治に届きにくくなるんですよ

これをわかってないと
餌につられて肉屋に自ら歩いていく豚になる

■アメリカの国会議員のスタッフはやたら多いけど、一番の仕事は、有権者からの電話を受けることらしい
地元の人が、何かあるとすぐ議員事務所に陳情したり苦情いったりするから、それを受けるのが一番の仕事

たまに日本の議員が炎上したときに、事務所に抗議電話が殺到して業務が滞っておりますみたいな事いう人がいるが、
政治家にとって有権者の声を聞く以上に重要な業務なんて何があるんだよって感じ

そういう意味でも、もっと議員の予算を増やすべきだと、勇気を持って言わなきゃいけない

■だいたい維新は、国民のため市民のためとか言いながら、国民の政治参加権を奪っていく政策が多い

その代表例が大阪都構想で、最近はなんか副首都構想とかいいはじめてる

自分は大阪都構想も大反対だったけど、その理由は、当時の吉村府知事が、大阪都構想をすすめる理由として、

今は大阪府知事も大阪市長も維新だから、協力して改革を進められているけど、これがねじれたら改革が進められなくなる

ということを言っていた

だから大阪都構想で、大阪市を解体しましょうということだけど、
それってつまり、大阪市民の主権を剥奪しましょうってことなんですよ

今は大阪市長も大阪府知事も維新だから良いけど、ねじれたらどうするんですか?って、

ねじれたら、それがそのときの民意ってことじゃないですか
大阪市長か大阪府知事のどっちかで、維新が選挙で負けたら、それがそのときの民意ですよ

その民意が表明されたらまずいから、大阪市を解体して大阪府に従属させましょうって言ってるわけね
そんなこと許されるわけねーだろって話ですよ

維新の会というのは、こういうとんでもないことを、さも先進的で素晴らしいことのように訴えてくるからほんとうにタチが悪い

■正直、高市さんも維新にくっつかれたら終わりじゃないの

維新が小選挙区で強い大阪は、公明党も小選挙区を多く出してた地域だから、逆に自民党は小選挙区出してなかった
そういう意味で、選挙区調整もしやすいから、連立の可能性も確かにある

維新は純然たる新自由主義グローバリスム政党だから、高市さんの理念とは全く合わないはず

とりあえず首班指名選挙を乗り切るために協力だけ取り付けて、
総理大臣になったあとに、連立内閣は蹴って解散総選挙という力技をやってのけたら、高市さんはたいしたもの

維新との完全な連立内閣になったら、支持率も相当おちるので、たぶん早期解散もできないんじゃないか

混迷の政局で、まさに乱世って感じ
時代の大転換をリアルタイムで体感しているなーと思いますね

#維新の会
#議員定数削減
#政局

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