参院選で躍進の参政党 ラスト演説に2万人 神谷代表「他党と志が違う」【知ってもっと】【グッド!モーニング】(2025年7月21日)

今回の参議院選挙で台風の目となって躍進したのが、参政党です。人々は、この参政党に何を期待したのでしょうか?
■2万人演説 参政・神谷代表とは?
選挙戦最終日。東京・港区の芝公園には、主催者発表で2万人もの聴衆が集まっていました。
この参政党を率いるのが、代表の神谷宗幣氏(47)です。
「今まで選挙に行かなかった人たちが選挙に行く。おもしろくなかった政治がおもしろくなる。そういった政治をつくるための参政党です」
なぜ、ここまで躍進したのでしょうか?
神谷氏の政治家としてのキャリアは29歳の時、大阪府吹田市の市議会議員から始まります。
3年後の2010年、党派を超えた全国の地方議員たちのネットワーク「龍馬プロジェクト」を立ち上げました。その創設メンバーの一人でもある石川勝吹田市議はこう話します。
「もう“一本気”というか、決めたらやるっていうね。非常に行動力のある方。『日本が厳しくなる時が来るよね』と。そのために全国の同志を集めておかないと、日本を支えることができないんじゃないかと。日本全国にどういう政治家がいるのか探しに行こうって思ったのが(設立の)きっかけ」
自民党 安倍晋三総裁(当時)(2012年)
「この神谷宗幣に勇気と力を与えてください」
2012年には自民党から公認を受けて、衆議院選挙に立候補しましたが、あえなく落選。その後は、保守系の言論人を招いたネット番組を手がけ、そこで築いた人脈などから2020年に、正式に参政党を結成しました。
■地方議員は151人 “草の根”拡大
参政党を支える強さの一つが、全国に持つ「組織力」です。党を立ち上げてからの5年間は地道に選挙区で活動を行い、地方議員の数はすでに151人と、“草の根”から着実に支持を広げています。
今回の参院選でも、すべての選挙区に候補者を擁立。自民党に次ぐ2番目の多さです。その参政党に、人々は何を期待しているのでしょうか?
神谷代表は、この選挙戦で全国47都道府県を回ることを目標としてきました。
「自民党とかからすれば『参政党はむちゃなこと言ってる』と思っていると思います。分かっているうえで、あえて我々は夢を語っている。だって自民党とか与党が夢を語らないから。できない理由ばっかり言うから。参政党は日本人を豊かにしたい。そのうえで、外国人も受け入れてあげたい」(5日)
■「日本人ファースト」政策は?
参政党といえば「日本人ファースト」というキーワードが目立っていますが、参院選では「3つの柱と9の政策」として「減税」や「食の安全」「管理教育の廃止」なども掲げています。
根底にあるのは、今の政治に対する“不信感”です。参政党の立候補者を神谷代表は「普通の国民」だと語ります。
参政党 パート従業員
牧野緑さん(40)(16日)
「私は本当に普通の3人の子を持つお母さんであります。私ももちろん、子どもと一緒に居たい。きのうも家に帰るのが遅くて“置き手紙”があった。『パパが帰ってくるのも遅い。ママが帰ってくるのも遅い』『さびしい』って書いてあった。今こうやってお母さんが子どもたちと一緒にいられない。それが当たり前になってしまっています。これを私は終わらせたい」
参政党 建設業
杉本純子さん(47)(18日)
「コロナの時でもね、たくさんの飲食店、老舗のお店や色んなものをたくさん無くしちゃった。なんで国はそれを救わないのか。汗水たらして一生懸命働いている人たちが、報われないなんておかしい」
こうしたメッセージを支持者がスマホで拡散することで、さらに多くの人へと届いています。
参政党の支持者(50代)
「自分たちの庶民感覚に一番近い政党が、参政党だなっていう実感をすごく感じてますね」
参政党の支持者(50代)
「国民負担率46%と言われていますけど、その辺を変えてくれると言っているので、信じたい」
参政党の支持者(70代)
「彼ほど国を愛して、国のことを考えて行動している人、他にいないでしょう」
■「コツコツやってきた」神谷代表
一方で、参政党の政策には「排外主義」だと批判する声もあり、演説会場には多くの反対派の姿が見られました。それでも、神谷代表は強気の姿勢を崩しません。
「北は北海道、南は沖縄まで287の支部がある。すごくないですか?メディアに聞かれるんですよ。『なんで急に飛躍したんですか?』って。『急に』じゃない。コツコツ、コツコツ、みんなでやってきた。『そんなことできるわけないんだ』って言うんです、他の党は。教えてあげましょうか、答えを。志が違うんですよ」
神谷代表は選挙戦の終盤になって、今回の目標を6議席から20議席に引き上げました。
すると、大阪府で議席を獲得。自民党の公認候補が27年ぶりに当選ゼロとなりました。愛知県でも、公明党の現職を破る大金星となりました。
これまでに選挙区と比例を合わせて14議席を獲得しています。
神谷代表
「選挙スタートから非常にいい支持率をいただいていたので、これは『上振れするぞ』と感じていました。次の衆院選でも、しっかりと議席を取れるような体制を作って、国政の運営に本格的に関わっていきたい」
また、与党との“連携”についてはこう話しました。
「基本的にまだ足場が固まっていない党なので、すぐに政権に近くなってどうこうとは考えていないが、政策ごとに『国益にとって大事だ』と、何としても『通さなければならない』というものがあれば、法案ごとに自民党や与党側と協力することも
考えないことはない」
(「グッド!モーニング」2025年7月21日放送分より)
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