玉木代表「国会の新しいルール作る」思惑と駆け引き…与野党が国民民主に“熱視線”【報道ステーション】(2024年10月29日)
自公での過半数割れを受けて、政権の枠組みはどうなるのでしょうか。
■党幹部が“無所属”議員に電話で…
解散の日に非公認となっても、10期目を決めた平沢勝栄氏。29日午後5時半ごろ、町会長たちのバスツアーが、戻ってくるということで、早速、あいさつに向かいました。こうした地道な活動が10期目を決める所以でしょうか。
非公認で当選・平沢勝栄衆院議員
「(Q.当選後に党執行部から連絡は)全くないということではないです。(Q.どのレベルの役職の人から)それは勘弁してください。(Q.いつ連絡が)きょうです。(Q.党に戻ってほしいと要請があった場合は)無所属で仕事をするのと、自民党で仕事するのでは全然違う。自民党の看板を、ぜひもらいたいと」
■大臣も落選…永田町を去る人たち
東京・永田町の議員会館には、29日、大きな胡蝶蘭が次から次へと運び込まれていきます。
その一方で、落選者には非情です。
5期目を狙っていた自民党の山田美樹氏。裏金不記載で比例重複ができず、永田町を去ります。
自民党・山田美樹前衆院議員
「私個人的には、だんだん周りの反応が良くなっていった。だから、自分自身は必死なので、そんなに気が付かなくて。例の2000万円の問題以降、誰もチラシを受取ってくれなくなったとか、そんな話をかなり聞いた」
落選した共産党の宮本徹氏。国会で裏金問題を追及してきました。
共産党・宮本徹前衆院議員
「裏金を一番はじめに暴いたのは我々ですし、選挙中に非公認の議員に2000万円の政党助成金が自民党本部から渡っていたことも暴いたのは私たちですから。本当に今度の政権で、自公が過半数割れになったのは非常に良かった。新しい国会に進むのかと考えた場合に、自分も勝ちたかったなって思いが本当にあります。すみません、愚痴みたいな話…」
今回の選挙では、現役の閣僚も2人が落選しました。
小里農林水産大臣は、辞任する意向を示しています。
小里泰弘農林水産大臣
「(Q.総理には辞任の意向は伝えた)きょうはお詫びを申し上げました。(Q.それに対して総理は)慰労の言葉がございました。また再起を期して、頑張ってくださいということでした」
■国民民主28議席の行方は?
その石破総理は29日、官邸で閣議をこなし、その後は経済や外交関連の報告を受けるといった動静で、来月11日に召集される見通しの特別国会に向けた動きは確認できませんでした。
一方で、党幹部は水面下で動き回っているようです。
国民民主党の玉木代表は、29日の会見で、こう述べました。
国民民主党・玉木雄一郎代表
「(Q.自民党とはすでに幹事長レベルで協議されていると、正式な協議に入る見通しは?党首会談の可能性は)いまですね、自民党だけはなく、立憲民主党、維新の会もだと思いますが、それぞれ、幹事長、国対委員長、いろんなコンタクト、情報交換をしていると報告を受けております」
注目されるのは総理指名選挙で誰に投票するのかです。
国民民主党・玉木雄一郎代表
「(Q.『石破茂』と書くにはどんな条件が)書かないです。『石破茂』とも書かないし、『野田佳彦』とも書かない。『玉木雄一郎』と書く」
衆議院で28議席を手に入れた国民民主党は、いま、いわゆる“モテ期”に他なりません。
立憲民主党とは31日、2幹2国、幹事長と国対委員長同士で会談を行います。一方で、与党も政策ごとの連携を検討しています。ガソリン税の暫定税率廃止など、国民民主党の主張を受け入れるかが焦点です。
■玉木氏「国会の新しいルール作る」
国民民主党・玉木雄一郎代表
「(Q.いろいろなところから声がかかっている)そうでもないですよ。新しい政策決定意・意思決定のルールが模索される時代に入った。うちをどうするかじゃなくて、宙ぶらりん国会というか、新しいルールがまだできていない。それをどう作り上げていくかの過程にあると思う。新しいルールメイキングに国民民主党が果たす役割は大きいし、果たしていかなければいけない」
■“思惑”と“駆け引き”…今後は
◆政治部官邸キャップの千々岩森生記者に聞きます。
(Q.国会では、水面下で、いろいろな思惑が渦巻いているようですが、永田町はどんな様子ですか)
官邸キャップ・千々岩森生記者
「雨の永田町となっています。夜の10時を回りまして、総理官邸は明かりも落ち、ひっそりとしています。ライトがついている場所があります。議員会館です。この時間になっても、まだ、ちらほらと窓から明かりが漏れてきています。日曜日までは選挙期間中でしたので、ほとんど人がいませんでした。週が明けて月曜日から、関係者の皆さんが戻ってきた。当選した議員の事務所には、次から次へとお祝いの胡蝶蘭が運ばれてくる。一方、落選した議員の事務所は、今月中に出ていかなければいけないということで、引っ越し作業に追われています。そんな明暗分かれる永田町の光景となっています」
(Q.選挙が終わり、国民民主党の一挙手一投足に注目が集まっている状態ですが、他の与野党は、どう見ているのでしょうか)
官邸キャップ・千々岩森生記者
「玉木代表は、与党からも野党からもラブコール状態です。国民民主党は、幹事長間レベルの話し合いを始めているということです。自民党からは、今後の政策協議を含めて、『ファーストチョイスは玉木さんだ』という声が多く聞かれます。一方で、野党第一党の立憲民主党・野田代表も最初に玉木代表との党首会談をやりたかったということで調整していましたが、整わないということで、まず30日は維新、共産党、2党との党首会談が行われる予定となっています。石破総理、野田代表ともに、来月、行われる総理指名選挙に向けた票集め、そして、その後の国会運営をにらんだ駆け引きを始めています」
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